太刀と扇が宙を舞うたび、境内の空気が張りつめた。
先日、岩泉町の白山神社例大祭で行われた「中野七頭舞」の撮影を行いました。岩手県立大学の広報番組「ArchTV」の企画で、地域に根づく伝統芸能を通して文化をつなぐ学生の姿を記録するのが、今回のテーマです。
中野七頭舞は、地元の方々の手で大切に受け継がれてきた郷土芸能です。舞い手の中には、地域文化を学ぶ岩手県立大学の学生の姿もありました。太刀や扇を振るう所作のひとつひとつに、これまでの稽古の積み重ねが表れていました。
受け継ぐ、というのは口で言うほど簡単なことではない。それでも確かに、ここにその意志があった。
郷土芸能の担い手不足は、岩手のどの地域でも聞かれる課題です。それでも、こうして若い世代が地域の一員として舞に加わっている光景には、静かな希望を感じました。取材の様子は、夏ごろArchTVで放送・配信予定です。
撮影を終えた帰り道、道の駅いわいずみに立ち寄りました。目当ては、地元で評判のジェラート。岩泉ヨーグルトとピスタチオを合わせたダブルコーンに、思わず頬がゆるみます。
現場に通うからこそ出会える、こうした小さな寄り道も、撮影日誌に残しておきたい記録のひとつです。
